
これまで生成AIは文章や画像をつくることが中心でしたが、いま大手各社がそろって力を入れているのが「コードを書くAI」です。6月初めに相次いだ発表を起点に先読みするのは、AIが当たり前にソフトをつくる時代に、働く人と採用する企業にとって何が変わりうるか。
Pickup:注目の技術
① Microsoftが自社のAIコーディングモデルを発表(CNBC)
Microsoftは開発者向けカンファレンス「Build 2026」で、文章での説明からコードを生成する自社のAIコーディングモデルを発表しました。特定の外部モデルへの依存を減らし、開発者が使う際のコストを下げる狙いがあると報じられています。
転職を考えているなら:ソフト開発の現場では、コードを「速く大量に書く」こと自体の希少性が下がり、要件を整理して仕上がりの良し悪しを判断する力が評価されるようになる可能性があります。プログラミングの知識の次に磨くなら、AIへ的確に指示を出し、出てきた結果を検証する力。
採用する企業なら:エンジニア採用の要件が、「実装のスピード」から「設計・レビュー・AIを使いこなす力」へと変わっていく可能性があります。とくに中小・ベンチャーでは、少人数でもプロダクトを形にできる余地が広がるぶん、求人票に書く必須スキルも見直す時期です。
コードを書く手段が安く身近になるほど、エンジニアが評価されるのは「何を・なぜつくるか」を決める力になります。
出典:CNBC(2026年6月2日・本文は転載せず要約しています)
② 大手がそろって「コードを書くAI」を競う構図に(CNBC)
Microsoft・Google・OpenAI・Anthropicといった大手の間で、AIコーディングモデルをめぐる競争が一段と激しくなっていると報じられています。ソフト開発の支援が、各社にとって主要な競争領域のひとつになりつつあります。
転職を考えているなら:開発を支えるAIが急速に進化し、選べる道具が増えていくと、特定のツールに習熟している人より、新しい道具を素早く取り入れて使いこなせる人が評価される可能性があります。
採用する企業なら:競争によって開発支援AIが安く高機能になるほど、これまで外注していた小さなツールや社内システムを自分たちで持てる場面は増えます。外注先に頼んでいた案件を一度洗い出し、自社で作れるものがないか見直す好機です。
差がつくのは、道具そのものではありません。道具が出そろうほど、「使って何を生み出すか」で差が開きます。
出典:CNBC(2026年6月1日・本文は転載せず要約しています)
今回の動きに共通するのは、コードを書くという行為そのものがAIに支えられ、安く・速く・誰にでも開かれていく方向に進んでいることです。そのとき問われるのは、コードを書けるかどうかよりも、「何のために、何をつくるのか」を描き、出てきた成果を見極める力だといえます。次の備えは、転職を考える人ならAIを前提に学び続ける姿勢、採用する企業なら社員に任せる仕事を、コードを書く作業から、何をつくるかの判断や設計へ切り替える視点。新しい技術が出そろうときほど、自分や自社の仕事を、何をつくるか決める「つくる前」と、出来を確かめる「つくった後」に分けてみてください。AIに任せず人がやるべき仕事がどこにあるのかが見えやすくなります。
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