AIが資料をつくる時代、価値は『中身』へ移りはじめている
2026.07.035分で読める
#AI×HR#キャリア#制度設計

プレゼン資料や提案書をつくる作業を、AIが丸ごと引き受ける段階に入りつつあります。しかも会社ごとのテンプレートを読み込み、体裁まで整えて仕上げる水準です。「資料をつくる」という日々の作業をAIが担うようになったとき、人は何をする仕事になるのか。新しく登場した技術を起点に、転職を考える人と採用する企業の視点で先読みします。

Pickup:注目の技術

① スライド生成AIが「自社のテンプレート」を理解しはじめた(PR TIMES)

法人向けAIサービスが、社内で配布されているスライドマスター(PowerPointのひな型)をそのままテーマとして登録し、そのブランドに沿った統一感のある資料を自動生成できる機能を発表したと報じられています。汎用的なデザインで出力されがちだったAI資料が、「自社の見た目」で仕上がる段階へ。

WeaveXの視点

転職を考えているなら:資料を「きれいに整える」作業の価値は、これから下がっていく可能性があります。逆に上がりそうなのは、何を伝えるかを決める力です。構成の組み立てや要点の選び方を決める力は、職種が変わっても使えます。面接で差がつくのも、成果物の見栄えより「なぜこの構成にしたか」を語れるかどうか。

採用する企業なら:体裁をAIが整えるなら、「資料作成が得意」を評価軸に置く理由は弱くなります。代わりに、論点を立てられるか・情報の要否を判断できるかを見極める工夫が要りそうです。中小・ベンチャーにとっては、少人数でも提案資料や採用ピッチの質を底上げできる好機でもあります。テンプレートに沿った体裁はAIに整えてもらい、人は構成と要点の検討に時間を回す。そうした分担も、もう現実的な選択肢です。

資料の見た目はAIが整えます。人がやるのは、その資料で何を伝えるかを決めることです。ツールが整える見た目と、自分で決める構成・要点を分けておけば、資料づくりにAIが入ってきても慌てずに済みます。

出典:PR TIMES(2026年6月19日・本文は転載せず要約しています)

② AIで「求められるスキルが変わった」と感じる人が7割に(PR TIMES)

ボストン コンサルティング グループが世界14の国・地域の約1万2千人を対象に実施した調査では、回答者の72%が「AIによって自分の仕事に求められるスキルが変わった」と答え、47%が「AIに指示し、管理する役割へ業務の重心が移った」と回答したと発表されました。日常的にAIを使う人のうち、業務フローにAIエージェントが組み込まれていると答えた割合は、前回調査の13%から30%へと倍以上に増えています。

WeaveXの視点

転職を考えているなら:「自分で手を動かす」から「AIに任せて確かめる」へ、仕事のやり方が変わりつつあります。AIに的確に指示を出す、出てきたものの良し悪しを見抜く、間違いを直させる——こうした関わり方に慣れておくと、どの職場でも動きやすくなる可能性があります。特別なスキルというより、日々の仕事でAIを一度「任せる相手」として扱ってみることが、その入口になりそうです。

採用する企業なら:選考で見るべき点は、作業の速さや正確さから「AIをどう使いこなすか」へ広がります。面接では、過去の完成物に加えて「AIをどう使って成果を出したか」を聞く。入社後の活躍を見立てる材料が一つ増えます。育成で差がつくのは、若手が「AIに任せて確かめる」経験をどれだけ早く積めるか。

AIが仕事に入り込むほど、評価される力は「こなす力」から「任せて確かめる力」へ移っていきます。数字はあくまで一時点の調査ですが、変化の向きは読み取れます。

出典:PR TIMES(2026年6月10日・本文は転載せず要約しています)


2つの動きに共通するのは、AIが資料づくりなどの作業を引き受けるほど、人の仕事が「何を伝えるかを決める」ことと「出てきたものの良し悪しを判断する」ことへ移っていくという流れです。資料の見栄えも、手を動かす速さも、これからはAIが底上げしてくれます。では、転職を考える人にも採用する企業にも効いてくるのは何か。構成を考える力と、出てきたものを見極める目です。資料づくりをAIに任せたら自分は何を担当するのかを、いまのうちに自分の仕事で確かめておくと、次の一手につながります。

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